進行役 谷内秀夫氏
「NHKの映像をもとにしたDVDの視聴」
(おもな内容)
日本軍が山海関を占領、日本軍が熱河省承徳を占領、国際連盟は日本軍の満州撤退勧告を42対1で採択、国際連盟脱退の証書発表、日本軍華北へ侵入を開始し塘沽(タンクー)停戦協定成立、ヒトラーがドイツを支配、灯火管制演習、プロレタリア作家小林多喜二虐殺される、鳩山一郎文相が京大滝川幸辰教授の辞任を要求(京大事件)、共産党幹部佐野学・鍋山貞観ら獄中で転向表明、東京音頭・ヨーヨーが大ヒット、小学校国語読本サクラ読本に、皇太子明仁誕生、東郷平八郎元帥国葬、三陸地方に大津波死者・行方不明3064人、函館市大火、室戸台風関西を直撃死者・行方不明3246人、中国共産党「抗日教国統一戦線」を提唱、美濃部達吉の天皇機関説問題化、陸軍省軍務局長永田鉄山刺殺される、青年将校ら1400人以上がクーデタをおこし斎藤実内大臣、高橋是清蔵相らを暗殺(2.26事件)、岡田啓介内閣総辞職、広田弘毅内閣成立、首・外・陸・海・蔵5相会議「国策の基準」を決定、日独防共協定調印、第11回オリンピック・ベルリン大会開催、「国民歌謡」放送開始、阿部定事件、ヘレン・ケラー来日、朝日新聞社の「神風号」世界新記録でロンドン着、広田内閣総辞職、林銑十郎内閣成立、第1次近衛文麿内閣成立、盧溝橋で日中両軍が衝突し「日中戦争」始まる、日本軍杭州湾上陸、日本軍南京占領……など約45分
DVD視聴後、わが国最大のクーデタ「2.26事件」がなぜ起こり、軍部独走の道がどのように作られていったかについてを中心に、話し合いがもたれました。
国際連盟を脱退し、ドイツやイタリアに先駆けて戦争への道を突き進み、「非常時」のかけ声のもとに国内外の戦争準備体制が少しずつ整備されていきました。教育や文化の統制が強化され、思想弾圧も厳しく行われ、国民を戦争に動員する体制が作られていきます。「2.26事件」が、こうした体制の強化に拍車をかけることになり、事件後の広田弘毅内閣の下で軍部の発言権は一気に強まり、陸・海軍の軍備の大拡大計画かスタート。そして、「盧溝橋事件」をきっかけに中国との全面戦争に突入し、当時の中国の首都南京を占領して、3万人以上の市民を虐殺する悪名高き「南京事件」(中国発表は30万人)を引き起こすのでした……。
しかし実情は、連戦連勝いう大報道に対し、大都市やおもな交通網(いわゆる「点と線」のみ)の勝利で、中国側のゲリラ戦に大苦戦でした。そのころ在中ドイツ大使の停戦工作があり、参謀本部も乗り気だったのにもかかわらず、なぜか、近衛文麿総理はこれを拒否したのでした……等など。
こんな話し合いのあと、今の安倍政権下の日本は、当時の情況に似てきていないか、また「イスラム国」の存在をどのようにとらえるかといったところへ話題は広がり、活気ある話し合いがつづきました。
「参加者」(五十音順・敬称略)
- 植田康夫
- 郡山千里
- 酒井猛夫
- 酒井義夫
- 菅原勉
- 谷内秀夫
- 反畑誠一
- 鴇澤武彦
- 増田一也
- 山本明夫